劇団印象-indian elephant- 第27回公演「藤田嗣治~白い暗闇~」

2021.10.18

東洋と西洋。その狭間で己の“絵”を
模索し続けた、日本人画家の傷を抉る。

2021年10月27日(水)~11月2日(火)
会場:下北沢・小劇場B1
作・演出:鈴木アツト

劇作家より
1920年代のパリで活躍し成功した藤田嗣治。国際経験も豊富な彼が、なぜ日本型ファシズムに乗っかり戦争画を描くに至ったのか? 太平洋戦争時の藤田がどんな野心を持っていたのか? 書くことで体感しようと思い、この戯曲を書き始めた。
藤田を調べていく中で、当時の画家たちの全てではないにしろ多くが、自ら従軍して国威発揚の絵を描いていた事実を知った。社会の役に立つ絵を描きたい、という若い画家たちの素朴な思いが、やがて、日本の画壇全体で戦争画を描くという波を作り上げる。藤田は、その波に後から乗った画家だったが、誰よりも華麗だった。誰よりも鮮やかに波に乗った。
私は、藤田にも、国民の熱狂を作り出すことに加担したという意味で、罪があったと考えている。しかし、現代の視点で彼の戦争画を見ると、単純な戦意昂揚を狙っただけの絵ではないとも感じる。彼の戦争画は、人間の業としての戦争を、人類の“闇”を捉えようとしている。だから私も、目を凝らして、その“闇”を掴もうと手を伸ばした。

公演日程

2021年10月27日(水)~11月2日(火)
10月27日(水)19:00
10月28日(木)14:00★ / 19:00
10月29日(金)19:00
10月30日(土)13:30 / 18:00★
10月31日(日)13:30 / 18:00★
11月1日(月)19:00
11月2日(火)14:00
受付開始は開演の45分前、開場は開演の30分前。
★印:終演後アフタートーク(約30分)実施
上演時間:1時間55分(休憩なし)

★アフタートークゲスト​
10月28日(木)14:00の回 マキノノゾミ氏(劇作家・脚本家・演出家・Makino Play主宰)「外国が舞台の物語の、せりふの文体とは?」
10月30日(土)18:00の回 松田正隆氏(劇作家・演出家・マレビトの会代表)「”人物の二重性”と暴露の劇作」
10月31日(日)18:00の回 林洋子氏(美術史家、キュレイター)「実像と虚像の狭間から、藤田嗣治を語る。」

会場

下北沢・小劇場B1
(〒155-0031 東京都世田谷区北沢2-8-18 北沢タウンホール地下1階)

キャスト

藤田 嗣治・・間瀬 英正
ナタリア(娼婦)・・廣田 明代
村中 青次(画家)・・泉 正太郎
ユーリャン(モデル)・・灘波 愛
藤田 君代(嗣治の妻)・・山村 茉梨乃*
多門 土郎(小説家志望)・・杉林 志保*
山田 秋平(画学生)・・片村 仁彦
住 喜代志(新聞記者)・・二條 正士
藤田 嗣章(軍医)・・井上 一馬
陸軍兵士1 ・・伊藤大貴
陸軍兵士2 ・・浦嶋建太
陸軍兵士3 ・・堀慎太郎
*印=劇団印象-indian elephant-所属

チケット

全席自由/前売・当日共通料金
【一般】4,000円 【U-25】3,000円
​【劇団応援チケット】8,000円​

☆初日割(10/27(水)19:00の回)
【一般】3,500円 【U-25】2,500円

*U-25は25歳以下が対象です。当日、年齢のわかる書類をお持ちください。
*未就学児童のご入場はご遠慮ください。
*やむを得ぬ事情により、公演情報等に変更が生じる場合がございます。
*ご入場時の検温、マスク着用にご協力ください。発熱や体調不良が認められる方はご入場をお断りする場合がございます。予めご了承ください。

​■チケット発売日:8月20日(金)10時より

アーカイブ配信

■配信期間:2021年11月10日(水)12:00~11月30日(火)23:55
■視聴チケット:¥2,000

スタッフ

作・演出:鈴木アツト
舞台美術:加藤ちか
照明:篠木一吉((有)創光房)
音響:斎藤裕喜(Quebec)
衣裳:仲村祐妃子
ヘアメイク:上野彩紗
小道具:西宮紀子
振付:山村茉梨乃
演出助手:小杉咲貴
ドラマトゥルク:後藤絢子
舞台監督:(株)ステージワークURAK 
宣伝美術:沼上純也(イヰマ)
宣伝イラスト:大野舞”denali”
舞台写真:菅原康太
音楽・制作:村上理恵
協力:自転車キンクリーツカンパニー、イッツフォーリーズ、オールスタッフ
企画・主催:特定非営利活動法人 劇団印象-indian elephant-

文化庁「ARTS for the future!」補助対象事業
令和3年度(第76回)文化庁芸術祭参加公演


令和3年度北海道戯曲賞 最終候補作