『カレル・チャペック ~水の足音~』の出演者のコメントをアップ

2022.6.24

『カレル・チャペック ~水の足音~』、出演者決定!

2022年10月7日から上演される、『カレル・チャペック ~水の足音~』の出演者が、決定しました。

二條正士:カレル・チャペック
根本大介:ヨゼフ・チャペック
今泉舞:オルガ・シャインプフルゴヴァー
岡田篤弥:フランティシェク・ランゲル
山村茉梨乃:アレナ・チャプコヴァー
岡崎さつき:ヤルミラ・チャプコヴァー
柳内佑介:ヤン・マサリク
井上一馬:トマーシュ・マサリク
勝田智子:ギルベアタ・ゼリガー
アンサンブル:河波哲平、佐藤慶太、佐藤勇輝、星野真央、堀慎太郎、松浦プリシラ亜梨紗

以上の15名です。

出演者のコメントは下記の通り。

二條正士コメント
言葉という武器を持って人々に訴えかけたカレル・チャペック氏。戦争の存在を感じずにはいられない今だからこそ、命を奪い合う争いではなく、演劇の力を借りて声を上げたい。国家と芸術家と題しているように、その時代を写す鏡のように共にある文化が、戦争と共にどのような軌跡を辿ったのか。そして人々はどう生きたのか。祖先の時代より我々が歩んできた道を振り返り、忘れてはならないものを今一度掲げたいです。

根本大介コメント
評伝劇と呼ばれるジャンルに出演するのは初めてで、実在の人物について調べたり、著書を読んだりするのはとても楽しい作業です。チャペック兄弟が生きた時代のチェコスロバキアはまさに激動で、そんな中なぜ彼が「山椒魚戦争」や「ロボット」を書いたのか、とても興味が湧きました。カレル・チャペックを知ってる人も知らない人も楽しんでいただける作品になると思いますので、是非劇場に足を運んでいただければと思います。

今泉舞コメント
チャペックの書く文章からは、世界の行く末に対する慧眼と、人間への深い愛情に満ちたまなざしをひしひしと感じます。島国の日本とは違い、隣国の脅威が常にあるチェコ。揺れ動く時勢の中での彼の苦悩と優しさに思いを馳せながら、時代や場所が違っても変わらない、人間の生き生きとした姿をお届けしたいです。

岡田篤弥コメント
金継ぎ師の方が、50年後にこの色がどうなるかを想像しながら今この色を塗っていると言っていたんです。100年前の芸術家たちが、その時何を感じ、考え、作品を作っていったんだろう。それを今の僕たちがどう感じて、お客様と一緒に今を生きている芝居を創っていけるか。変わる、変わらないじゃないのかもしれないけど、これが50年後、100年後の人たちにどう届くのか。楽しみです。

山村茉梨乃コメント
戦時下に生きた芸術家達をモデルに描く、この「国家と芸術家シリーズ」は、劇団にとっても、私自身にとっても、大きな挑戦で、長い長い登山に挑んでいるような気持ちです。様々な国の芸術家達の人生を通して、人間とは、命とは、何なのかを、突きつけられてきたように思います。最終章となる「カレル・チャペック」で、私は、アレナという子どもの役を演じる事になりました。未来の担い手として、希望を感じられるような、エネルギー溢れる存在になれればと思っております。

岡崎さつきコメント
以前から劇団印象「国家と芸術家」シリーズのファンでしたので、今回演者として作品に携われることができ大変嬉しく思います。巨大な悪に異を唱え続けたチャペック兄弟と当時のチェコスロバキアを生きた人々。私は兄ヨゼフ・チャペックの妻ヤルミラを演じるのですが、実在した人物を演じることは楽しみな反面、大きな責任も感じます。彼らの言葉を丁寧に、誠実に紡いでいきたいです。

柳内佑介コメント
14年前にプラハへ行った際に立ち寄った共産主義博物館。キャプションの詳しい内容は理解できなかったけれど、チェコという国がどれだけ複雑な、そして緊迫した歴史を重ねてきたのかを知りました。大好きなチェコの皆さんへの敬慕の念をこめて、激動する歴史の渦中にいたヤン・マサリクを演じたいと思います。

井上一馬コメント
国体、民族としてのアイデンティティ、守るべきもの、そして目指すもの。「世界がチェコ語で書かれた芝居を愛してくれたら、チェコを攻めようなんて誰が思う?」安易に平和が手に入るわけではないけれど、平和を願うために何をおこなうか。激動の時代を生き抜いた人たちには、強い信念がある。現代を生きる僕らにそれは有るのか、と問われている気がする。

勝田智子コメント
この作品に登場する多くは、知らないでいるのは惜しい、実在した人々です。その中に、実在しなかった人物も。でも、名が残っていないだけで、私が演じる彼女=ギルベアタは存在し、複数の彼女が同じ様な訴えかけをしたでしょう。ようやく独立したチェコスロバキアの中で、ドイツ系の彼女の主張は響きにくいかもしれません。状況により、他人の大切なものを無いものとして本当にいいのか、問いかけていきます。

河波哲平コメント
国家と芸術家というテーマは今の時代・これからの時代に力強く響き、多くの人が劇場で立ち止まって考えシェアできる大切な機会になると思います。多くの方々と一緒に、カレル・チャペックの空間と言葉を体験できることが楽しみです!

佐藤慶太コメント
戦争に翻弄され、祖国の誕生と消滅など激動の時代を生きたカレル・チャペックの人生。観ていただいたお客様の記憶に残るようなカレル・チャペック評伝劇を、座組の皆さんと作り上げていきます。

佐藤勇輝コメント
鉄腕アトム、ドラえもん、ガンダム。僕がロボットと聞いて思い浮かべるロボットたちは、夢とロマンに溢れています。そんな「ロボット」という言葉の生みの親カレル・チャペック。アンサンブルキャストとしてどう作品に関わっていくか、今からドキドキしています。もしかしたら、ロボットとして?どうぞお楽しみに!!

星野真央コメント
初めてカレル・チャペックの『山椒魚戦争』を読んだとき、胸が高鳴ったことを覚えています。今作品でも同じく、カレルのわくわくする世界観を観客の皆様に味わってもらえるよう、気を引き締めて取り組みます。

堀慎太郎コメント
『藤田嗣治』に続いて公演に参加させていただくことが出来、大変うれしく思っています。今回もアンサンブルとして、揺れ動く社会を表現していきたいと思っています。

松浦プリシラ亜梨紗コメント
『ロボット』の作者カレル・チャペック、今回のお話を読むまではなんだか遠い存在に感じていましたが、どの登場人物たちも愛おしくなる、そんなやりとりがたくさんある物語です。私も先輩方に食らいついて、この物語を紡いでいければと思っています!

公演情報
劇団印象-indian elephant-第29回公演
『カレル・チャペック ~水の足音~』
[公演日程] 2022年10月7日(金)~10日(月・祝)全7ステージ
[会場] 東京芸術劇場シアターウエスト(東京都・豊島区)
[作・演出] 鈴木アツト

[内容]
カレル・チャペックの作家人生を、チェコスロバキア共和国の誕生と消滅(1918年~1939年)の出来事と対比させながら、カレルが、国家や民主主義とどう向き合い、ファシズムにどう抵抗したのか、を描く。兄で芸術家(画家・作家)のヨゼフ、恋人(やがて妻になる)で女優のオルガ、ユダヤ人の親友で軍医・劇作家のランゲル、交流のあったチェコスロバキアの初代大統領トマーシュ・マサリクたちが活躍する群像劇。

特設サイトは7月中旬公開予定です。