「国家と芸術家」三部作公演、最終作を『カレル・チャペック』に変更のお知らせ。
劇団印象-indian elephant-では、「国家と芸術家」三部作公演と銘打ち、
”第二次世界大戦時に、国家という枠組みに翻弄された作家や画家に注目し、
国境を飛び越える“自由”な視点や思想、作品を創り出す芸術家たちが、
なぜ国家や国民によって“自由”が縛られるということが生じるのかを描く”シリーズを企画・上演しています。
第3部として、『エーリヒ・ケストナー~消された名前~』(2020年初演 会場:駅前劇場)の再演を予定しておりましたが、
演目を新作書き下ろしの『カレル・チャペック(仮)』に変え、東京芸術劇場シアターウエストで上演する、ということに計画を変更します。
理由は、二点あり、
1.『エーリヒ・ケストナー~消された名前~』は、
ケストナーがクリスマスシーズンに合わせて、彼の児童文学作品を発表していた、という史実を踏まえた内容で、
クリスマスシーズンでの上演を前提に書かれた戯曲なのですが、その時期に、東京芸術劇場シアターウエストを予約できなかったため。
2.劇団の中で、再演ではなく、新作に挑戦していきたい、という声が大きかったため。
です。
以上の理由で、カレル・チャペックの評伝劇を、「国家と芸術家」シリーズの最終作として、上演することに決めました。
小説家、そして、劇作家でもある、チャペックの文筆活動の期間(1916年~1938年)は、
チェコスロバキア共和国の誕生と消滅の期間(1918年~1939年)と、ほぼ重なります。
まさに、「国家と芸術家」の関係を描くという意味において、おもしろい人物だと思います。ご期待いただければ、嬉しいです。
劇団印象-indian elephant-
鈴木アツト
第3部 『カレル・チャペック(仮)』 公演概要
公演日時:2022年10月7日(金)~10日(月・祝) 全6ステージ(予定)
会場:東京芸術劇場シアターウエスト
内容:
カレル・チャペックの作家人生を、チェコスロバキア共和国の誕生と消滅(1918年~1939年)の出来事と対比させながら、
カレルが、国家や民主主義とどう向き合い、全体主義にどう抵抗したのか、を描く。
兄で芸術家(画家・作家)のヨゼフ、恋人(やがて妻になる)で女優のオルガ、ユダヤ人の親友ランゲル、
交流のあったチェコスロバキアの初代大統領トマーシュ・マサリク等が活躍する群像劇。